- 2005-06-03 (金) 3:40
- 生物
脳内で作られるホルモンの一種「オキシトシン」に、人間に対する信頼感を強める働きのあることをスイスのチューリヒ大学などの研究チームが実験で確認、2日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
研究チームは、58人の男子学生を対象に、合成したオキシトシンと偽薬を鼻に噴霧し、受託人(他人)にお金を預ける投資ゲームを行い、受託人を信頼し、どのくらいお金を預けるかを比較した。
人間の脳で作られる「オキシトシン」という物質が人に対する信頼を高める効果があることが解ったという報告です。 実験では他人にお金を投資するゲームを行っています。 このときに男子学生58人に対してオキシトシンまたは偽薬を鼻に噴霧して、融資額に違いが生じるかどうかを調べています。 融資額はいくつかの中から選択するようになっていて、オキシトシンを噴霧したグループでは45%の学生が最も高額の融資をしたのに対して、偽薬のグループでは21%しか最高額の融資は行われなかった。 最低額を選んだ学生はオキシトシン群で21%、偽薬群では45%だったと云うことです。
また、コンピュータを相手にした場合にはこのような差が生まれなかったと報告されています。
この結果から、オキシトシンには「人間」を信頼するという感情を引き起こす効果があるとまとめているようです。 ゲームがどのように行われているのか解りませんが、融資額の決定の際に面接を行って(前にやってた某TV番組のように)決定しているのであれば、受託者のプランを鵜呑みにしやすくなる。 プレゼンテーションを真に受けやすくなると考えられますね。 本来なら自分の経験や知識と照らし合わせて判断する所をある程度端折ってしまえるようになると考えることもできそうです。 要するにウソでも検討が浅いから受諾してしまうと云えそうです。
これは非常に怖いことで、詐欺の手口になる可能性が考えられますね。 直接はなに噴霧することは難しいけれども、代替策が何か考えられてしまったらかなり怖いですよね。 詐欺じゃなくても量販店などで売り場のオキシトシン濃度を高めておけば店員の話を鵜呑みにしてしまう可能性だってあります。
オキシトシンは子宮を収縮させるホルモンとしても知られていて分娩時に多量に分泌されることが解っています。 また、少し前の報告で記憶との関係があることも云われているようです。 記憶力が良くなるというんですね。 その働きとどう関係しているのか解りませんが、実に多様な働きを見せる面白い物質だと思います。
疑われにくくなるんだったら、自分のプレゼンテーションの前に部屋に充満させておきたいな。
つっこみ軽減ホルモンって夢のようだ。
- Newer: 読売新聞の個別記事のど真ん中に謎のJavaScriptが。
- Older: 痛み止めとして投与する麻薬で依存症にならないのはなぜか?



