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方位磁針の針はN極よりS極の方が重い。

地球のどこかに磁石ある?

ところで、磁石の北極に方位磁針を持って行くと、どうなるの。

真下を向こうとするけど、向けなくて向きが定まらないはずよ。日本でも針は、少し北側に下がって向くの。だから、S極側を少し重くするんだって。

誰もが疑問に思ったことのあることだとおもいますが、実際に試したことのある人は少ないことのひとつですね。そのことよりも何気なく書いてあった「S極側を少し重くする」というところが気になります。簡単な方位磁針にそんな工夫があるなんて。つか、なんで?

まずは北極点の話から。遙か昔に「北極点に方位磁針をおいたらぐるぐる回るんだよ。」って教わった気がするのですが、実際にはそうそう簡単な話ではないようです。

方位磁針のN極が北を向く理由は地球全体を覆うように地磁気があるためです。この地磁気は地球のコアに流れる電流に起因しています。この地磁気が北側がS極、南側がN極になっているために方位磁針がその方向に引き寄せられるというわけです。地球全体が大きな電磁石だといえるわけです。この磁石を一本の棒磁石に近似したときのN・S極をそれぞれ地磁気極と定義しています。

この極に方位磁針が向くんですよ。といえるなら簡単なのですが、そうではありません。純粋な極は先ほどの地磁気極で方位磁針は真下を向くはずですが、地球が丸いため方位磁針が真下を向く地点はまた別の所にあることになります。このような点を磁極と定義しています。

これで地磁気極と磁極が定義できました。この2点の関係から方位磁針が指す北を定義できるかというと、コレも間違いです。日本から見ると2点とも少し東にはずれたところにあるのですが、方位磁針は西側にずれた点を「北」だと指してしまいます。

これは局所的な地磁気が存在していて西側に引き寄せられてしまうためだそうです。要するに地球を覆っている磁場が均一ではないということですね。このずれを偏角と呼んで、国土地理院が発行している地図には表記されているそうです。もちろん場所によって違いますし、日々刻々とずれていくことが知られています。

さて、本題でもあった方位磁針の針の重さの話をしましょう。磁極では方位磁針が真下を向くと言ったように、方位磁針が引き寄せられる点は水平とは限りません。磁極でなくても北半球ではN極が地面に埋まる方向に、南半球ではN極が空に向かって引き寄せられます。この角度のことを伏角といいます。日本でもこれは例外ではなく、京都あたりで約50度も地面向きに引き寄せられるそうです。これを是正するためにS極側が重たくなっているというわけです。

非常に簡単な装置だと思っていた方位磁針ですが、土地によって傾き方が変わるために出荷先によって重さを調節しているなど目に見えぬ工夫が凝らされているんですね。ちょっと驚きました。
地磁気には北と南が100万年ほどの単位で入れ替わることも知られていて、地磁気逆転のシミュレーションなども行われています。非常に身近な地磁気ですがまだまだわからないことがたくさんあるようですね。

参考サイト:
磁石の北と地磁気極と磁極
地磁気
地磁気 - Wikipedia
東京工業大学ホームページ | 最近の研究成果

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