- 2007-12-11 (火) 22:38
- 科学
コーヒーとミルクのまざり方 − サイエンスニュース-ニュートン
コーヒーや紅茶にスプーンでかきまわしながらミルクを入れると,液面にらせん模様が次々とあらわれながらまざってゆく。このとき,容器の中で2種類の液体がどのように混合していくのかはよくわかっていなかった。

コーヒーにミルクを入れたときのような2種類の液体を混ぜていくときにどのように混ざるかを確かめたという報告です。日頃何事もなくスプーンやマドラーで混ぜていますが、その様子の詳細が明らかになっていなかったというのは驚きです。というか、普通に混ざるんじゃないの?って感じなんですが、どうも均一に混じっていくのではないらしいのです。この結果には実際に実験した研究者たちも驚いています。
どこにでもある現象の中にこれまでに発見されていなかったことが隠れているということ、その事実が研究者たちを驚かせるようなことだったというのはとてもおもしろいことだと思います。これからはコーヒーをかき混ぜるときにちょっと意識してしまいそうです。
この報告では円筒状の容器に入れた濃度が高いシロップ(ガムシロのようなものだと思います)に黒い顔料をたらして、それをマドラーのような棒で8の字を描くように混ぜたときにどうなっていくかを観察。混ざっていくと顔料が薄められて薄くなっていくのでこの変化を写真に撮って画像解析することでどのくらい混じったかを評価しています。
結果、容器の中央部分では混ざり合っていくことが確認できたものの、壁面部分ではあたかも壁面にこびりつくようにしてなかなか混ざっていかない様子が観察されました。とはいえ徐々に壁から離れていくものが観察されそれが壁から離れたところで混ざるという現象が起きていくことがわかったということです。
この現象は「laminar chaotic mixing」という乱流のないところで起こるよく知られたものであると結論づけたのですが、普通に考えられる速度よりも100倍のオーダーでその混合速度が遅かったため、研究者らは驚かされています。
そして、この速度については「baker’s map」というモデルで説明がついたということです。この辺のモデル化に関してはよくわからないのですが、baker’s mapというのはカオスの簡単な説明としてよく使われるものです。パン生地をこねるように伸ばしては畳むという動作を繰り返していくときにある一点の生地が最終的にどこに行くのかを予測することは初期状態によって大きく変化してしまい困難である、つまりこの現象をカオスとして扱うことが出来るという話です。壁面で混ざらないでいるシロップの混合具合を、この現象を表す数式で表現したところうまくいったということだと思います。
これまでにわかっていなかった壁面付近での特殊な混ざり合い方がわかったことで、現在工業的に実用化されている経験的に効率が良いとされている混ぜ方を凌駕するような混ぜ方を考案することが出来るんじゃないかと研究者らは主張しています。
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- カップ壁面のコーヒーはミルクと混ざりにくい from Orbium -そらのたま-




