asahi.com: 太陽が活動期入りか 携帯・ATMも障害の可能性 - サイエンス
米海洋大気局(NOAA)は、太陽が新たな活動期に入ったことを示す黒点を観測した。太陽活動はほぼ11年周期で変動しており、活動が活発になる今後数年は、携帯電話や現金自動出入機(ATM)の停止など、さまざまな電子・通信機器に障害が起きる可能性があると警告している。

太陽が新しい活動期に入り、太陽嵐が起こることで携帯電話やGPSなどの電子機器に障害が可能性が懸念されています。
突然降ってわいたような話で、しかも太陽のせいで携帯が使えなくなるかもなんてとまどってしまいますが、実は以前から地球は、というか人類は太陽風によって被害を受けているようです。
太陽活動と黒点の位置には関係があることが知られていて、太陽の北半球に出現すると新しい活動の開始の前兆と考えられ、赤道付近に黒点が現れるとサイクルの終了を示すと考えられています。新しく出現した黒点No.10981は北半球に位置しているため、新しい活動が始まる前兆であるとされ、予報によるとこのサイクルは2011〜2012年頃に極大を迎えるされています。太陽活動の予報はNOAA NWS Space Weather Prediction Centerで見られます。ちょっと見方がよくわからないけど。
黒点の位置はわかったけど、いったいなにがどうして携帯が使えなくなったりATMが誤作動したりするのでしょうか? ちょっと調べてみました。
通常この活動サイクルは11年周期で、前回は2000年でした。このときには太陽の周りを回る磁力線が解放されずに終わってしまっているため、より強い太陽嵐が発生するのではないかと考えられています。
ちなみにこれまでに発生した大きな太陽嵐は1859年のコロナガス噴出で、18時間足らずで地球に到達し電信機器がショートし火災が発生したという記録が残っています。ただし当時は電信機器そのものの黎明期に当たるため、現在同じ規模の太陽嵐が起こったとしても火災などの被害がでるとは限らないと思います。その代わり比べものにならないほどの通信機器や人工衛星などが被害を被る可能性があるわけです。
以前の太陽嵐ではメキシコでオーロラが観測されたという記録も残っています。日本でも大規模なフレアの発生によって2003年にオーロラが観測されたことがあるので、今回の太陽活動でもまた見えたりするかもしれません。
太陽風の正体は高温に熱せられた水素原子などがプラズマになったもので、これが太陽から噴出しています。普段から地球にも到達していて、オーロラ発生の原因などになっています。普段の太陽風は地球の周りにある磁気圏や大気圏で減衰してしまうため通信機器などへの影響はほとんどありません。
それに対して活動サイクルの極大を迎えたときなどの強い太陽風を太陽嵐と呼び、地球の磁気圏や大気圏を通過しても十分に強いまま地上に達します。太陽嵐によって発生した電磁波によって電磁誘導が発生し、地上の送電線に混入することで電力関係の機器が壊れたり、発電所や変電所などの電力施設が破壊されて停電するなど、被害が発生します。今回の極大期に懸念されているのはこのような被害ですね。
現在の予測技術では、具体的にいつごろ太陽嵐が発生するのかを予測することは困難なため、通信機器などの障害についての懸念が強まっているといえそうです。もう少し極大期に近づいてくれば具体的な予報もできるのかもしれませんが、わかったところでどうすることもできないというのが実情のようです。
遅刻したときに太陽風のせいで携帯にメールが届かなかったとか、言い訳のネタにはなりそうですね。いざというときには是非お使いください。ただし極大期は2011〜2012年ごろですが。
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