- 2008-07-17 (木) 3:42
- 医療
Sleep loss produces false memories : Nature News
Sleepless nights can increase your chances of forming false memories, according to researchers in Germany and Switzerland. But, as for so many aspects of life, it seems that coffee can save the day.

from Lost in Scotland
睡眠と記憶形成の関係について新しいことがわかったという報告です。
睡眠不足になると記憶がうまく形成されない、定着しにくくなるのは寝ている間に記憶がしっかりと形成されるからだというのは厳密にどういうことかはわからないけれども、実体験を通してもなんとなく納得できる事実として認識しているのではないかと思います。
しかし、寝不足(または徹夜明け)のときに間違った記憶を呼び起こす原因が、記憶の強化ができず間違った記憶を脳に刻み込んでいるのか、それとも思い出す経路でなにか改ざんされているのかについては明らかになっていませんでした。
本報告では、簡単な単語テストを通して睡眠と記憶の関係について調べています。
テストはいくつかの関連性を持つ単語セット(原文中の例では、’white’, ‘dark’, ‘cat’, ‘night’などで、全体として’black’を想像するがそれはリストに入っていないような単語セットとなっているそうです)を夜に記憶してもらい、翌朝にいくつか余分な単語(前の例ならblackなど)が含まれたリストの中から記憶した単語を抽出するというものです。
このテストを睡眠十分なグループと徹夜グループに行った結果、睡眠不足グループでは間違いが多く、blackなどのセットから想像できるがリストにない単語を抽出してしまうパターンが多く、他の単語よりも自信を持ってblackを挙げるヒトもいたということです。
もう一つの実験では、記憶した後に徹夜、翌日就寝したグループと2日とも寝たグループで比較をしたところテストの成績に差はありませんでした。
この結果から、研究者らは記憶形成時の睡眠よりもテストを行うときのコンディションが重要なのではないかと指摘してます。つまり記憶をした後に眠らないと記憶が定着しないということではなく、思い出すときにどれだけ睡眠をとっているかが鍵になるということですね。
これを確かめるために、今度は2グループ両方に徹夜をしてもらい片方にはカフェインを、もう片方には偽薬を飲んでもらってテストを行うとどうなるかという実験を行っています。この結果、カフェインを飲んだグループは飲まなかったグループより10%ほど良い成績になりました。
カフェインは本当に体験した事実と想像した事柄を区別する役割を担っている前頭葉のある部位に働きかけを行ない、活性化することが知られています。このため、研究者らは記憶したものを思い出す経路が睡眠不足によって不活性化しているために、カフェインによってテストの成績が良くなったのではないかと考えているようです。
研究者らは思い出し方についても検討する必要があるし、単純な単語テストの結果でしかないため、すべての睡眠不足による記憶障害がこのプロセスで起こっていると考えるのは早計だと話しています。
でも、テスト前とかに睡眠不足になりながら詰め込んだ記憶をできるだけ良くアウトプットするためにはモーニングコーヒーが一役買ってくれるのは間違いなさそうですね。
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