- 2007-05-12 (土) 0:30
- 生物
コウモリには鳥と違って羽毛とシッポがないのにうまく飛べる。これは羽ばたくときに2つの乱流を作ることでうまく空気抵抗を減らしているためだ。
Bats get around their lack of feathers and a tail by generating two vortices of air that help overcome air resistance when flying, a new study shows.
羽毛もシッポもないコウモリがどうして飛べるのか、どうして機敏な動きをすることが可能なのかを流体力学的な側面から明らかにした報告です。
単純にコウモリは翼があるから飛べるのではないかと思っていた。というよりもなぜ飛べるかなんて考えたことがなかったわけですが、羽毛のないコウモリの翼で飛べることは不思議なことだそうです。
鳥が羽ばたくときには、下向きに動かすときにはより空気をとらえるように、上向きに動かすときにはできるだけ抵抗の少ないように動かしています。要するに上向きと下向きでは単純にばたばたしているわけではなく、上向きの時だけ羽根の隙間を空気が通れるようにしている。つまり下向きの力がどうしても発生してしまう上向きの羽ばたき時の抵抗を低減しているということですね。
しかし、羽根のないコウモリはそれができない。だから鳥のように調整することはできないので、飛ぶこと自体難しいというわけ。
報告ではコウモリの羽ばたきとそれによって生まれる気流を可視化して分析しています。これによるとコウモリの羽ばたきはゆったりとした空気をつかむような動きと素早く引き上げる動きからなっていて、速い気流と遅い気流、2つの乱流を生まれさせていることを明らかにしています。
鳥は1つの大きな乱流を生成することが知られており、コウモリの羽ばたきは鳥のそれとは大きく違うものだとしています。このことはコウモリにシッポがなくても高速でターンしたり自由に飛び回ったりすることができることもうまく説明するようです。鳥の尾は方向指示器的な役目を果たしていますが、コウモリはこの2つの気流を制御することでターンしたりするとのことです。
この羽ばたきを応用すればより小回りの利く新しい空飛ぶデバイスを作ることができるのではないかと指摘しています。
飛んでいて当然だと思っているコウモリがどうして飛べるのかやっとわかったというのは、まだまだわからないことが身近にたくさんあるという良い例ですね。また、鳥が飛べるんだからコウモリも飛べるだろうという先入観は進歩を遮るんだという好例でもあると思います。
- Newer: メタボリックな体でも早死にはしなさそう。
- Older: 断片化された遺伝子は新しい機能を持つことがある。
Comments:6
- 匿名 07-05-17 (木) 0:47
-
じゃあ昆虫が飛ぶメカニズムも分かってないんですかぁ?
ホントに「やっとわかった」ことなんだか - とし 07-05-17 (木) 1:23
-
昆虫が飛べる理由もなんだか難しかったようなことを聞いた(読んだ?)記憶があります。調べてみると面白いかもしれませんね。
これまでわかってなかった飛行時の空力的なことが解明されたという論文なので、より詳しいことがやっとわかったという感じでしょうか。
- 匿名 07-05-18 (金) 2:20
-
飛行機ですらまだ分かってないらしいもんな…
- ゾンビ 07-05-19 (土) 10:06
-
面白いですねぇ。
大半の飛行機は主に鳥の構造をトレースしたような形になっていると聞いたことがありますが、コウモリのこの発見は上で書かれたとおり、今後の飛行機類を大きく変えるものかも知れませんね。 - 07-05-21 (月) 0:02
-
実際飛んでいるのに、航空力学ではなんで飛べるのか
説明できないとか言われていた飛行機
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%BC
今ぐぐったら、ソースは結構怪しそうだけど - とし 07-05-21 (月) 22:49
-
飛行機でも航空力学的には明らかになっていないものがあるんですね。それは知りませんでした。その辺は非常に工学的な現象だと思います。
流体力学自体が経験則的な分野なので、まだまだこれから面白いことがわかっていきそうですね。
ちなみに僕は流体力学はちーっともわかりません(泣)



