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工学・技術 Archive

指紋だけでその人の嗜好がわかるようになった。

New fingerprint analysis identifies smokers

If the prints in question are not on file, this would still give police a powerful way to shrink their pool of suspects, by identifying their lifestyle habits.

この方法を用いれば、たとえ容疑者が警察のファイルの中にリストアップされていなくても、その生活習慣などを限定することができるようになる。

指紋から喫煙者かどうか、薬物中毒者かなど生活習慣や嗜好がわかるような測定手法が開発されたという報告です。

原理的には簡単で、汗の中に含まれる代謝物を測定してたばこの中に含まれるニコチンの代謝物であるコチニンを検出するというものです。具体的には金のナノ粒子をもちいてそこに吸着させて、吸着した物質と特異的に結合する抗体を用いて検出しているようです。金のナノ粒子を用いてこれまで検出できなかったものができるようになったということでしょう。

分泌物を検出するので、手を洗ったりしても関係ありません。また、検出に使う抗体を変えることで薬物やアルコールまたはコーヒーなどの検出もできるようになるとしています。そしてドーピングチェックにも使えるのではないかと考えてもいるようですね。

記事を読む限りでは、特に指紋である必要はなく微量の皮脂や汗で良さそうなので応用分野は広がっていきそうですね。

限界を超える高温でも使える接着剤が発明された。

New nano-glue likes it hot

A powerful new “nano-glue” that uses molecular chains to bond surfaces together, and that works even at very high temperatures, has been developed by US researchers.

nano-glueという分子同士を結合させる強力な接着剤がアメリカの研究者によって開発された。nano-glueは高温下においてもその効果を発揮することができる。

400℃を超える高温域でもその接着力を失うことのない接着剤を開発したという報告です。

ここでは接着剤(glue)といっていますが、実際にはナノメートルオーダーの薄膜でそれを介して分子を結合させる性質があるものだと思います。このnano-glueと呼ばれる薄膜は、1ナノメートル(100万分の1ミリ:通常使われる接着剤が効果を発揮する厚みの1000分の1)程度の厚みで十分な結合力を持っていて、ある程度までなら高温になればなるほど強い接着力を発揮するという性質をもっています。(上限についてはちょっとわかりませんでした。)

これまでの接着剤はシリコン、硫黄、炭素、水素からなっているものが多く、400℃以上の温度で腐食してしまい失活してしまうという弱点があったそうです。nano-glueはこれまでの薄膜を銅の層と二酸化ケイ素の層でサンドイッチにすることで高温下での腐食を克服したということです。
このことは大変意味のあることで、これまで接着剤を使うことができなかったコンピュータ内部や高温下で使用する機械の内部で使うことができるようになるとしています。

また、この銅と二酸化ケイ素による効果は様々なナノサイズの薄膜に対して効果を発揮すると研究者らは考えているようで、接着剤に限らずコーティング剤などにも応用が可能だとしています。将来的にはジェットエンジンやタービンの表面コーティングなどに使われると予想しているようですね。

接着剤が400℃で腐食してしまうと言うこともそれを克服することを考えているヒトがいることも知りませんでした。でも、身の回りにある画期的な新製品、たとえば洗剤とかの化学的なものから、携帯電話などの電子デバイスなどにいたるまで、こういった過去の技術革新が身の回りにあふれている野だと思うとちょっとうれしくなりますね。

いかに酸化からマヨネーズを守るか。 ボトルは酸素と戦っている。

キユーピーの新ボトル、酸素吸収層のはさみこみで賞味期間拡大

キユーピーは、外装に酸素吸収層をはさみこんだ新しい容器を開発した。内容物の酸化を防ぐためのもので、同社の低カロリータイプのマヨネーズ製品に、12月から適用を始めている。同社によると酸素吸収の機能を持つ軟質ボトルは世界初という。

マヨネーズのポリエチレン容器に酸素吸収層を挟む込むことで、マヨネーズの酸化を従来よりも防ぐことを可能にしたという話題です。

容器の中に入り込む酸素は内容物(マヨネーズ)の酸化を促進するため、内部に入らないよう、できるだけ遮断することが重要です。
これは当然マヨネーズに限った話ではありません。 実はホットのペットボトルにも同じように酸素透過を防ぐ工夫が施されています。 これは内容物が暖かいためにより酸化されやすい状態になっているために必要だった処置だそうです。

この工夫、従来のマヨネーズボトルにも行われている酸素バリア層を用いたものです。 話がそれましたが、このエントリはマヨネーズの容器の話ですよ。

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若いワインを電気分解して20年ものの味に!

電解数秒で年代ワイン誕生 イノベーティブ・D&Tが開発

浜松市新都田のベンチャー企業、イノベーティブ・デザイン&テクノロジー(田中博社長)が、数秒間電気を通しただけで“20年もの”のワインができる装置を開発した。アメリカのワイン製造工場で試験導入したところ品質改善効果が明らかになった。8月中にも現地に販売会社を設立、浜松発の技術で世界進出を目指す。田中社長(45)は「ビンテージ(極上)ワインに負けないおいしさの電解ワインを普及させたい」と意気込んでいる。

ワインを数秒間電気分解することで、20年もののビンテージワインに匹敵する味わいにする技術が確立したという報告です。

記事では電解というコトバを使っていますが、電気分解といった方がなじみ深いですね。 水を電気分解すると酸素(陽極)と水素(陰極)が発生します。 これは中学校くらいで実験するんだったかな? 覚えていませんが、そんな感じだったと思います。 発生した水素を水上置換で集めてマッチで火をつけたりしたのではないでしょうか?

ワインに対してその電気分解をすることで、普通の(若い)ワインが20年もののビンテージワインと同等の味わいになるというのです。 ワインには水(ここでは純水を意味していません、蒸留水程度)よりも遙かに多くの電解質を含んでいますので、伝導性には富んでいると考えられます。 また、ワインの味からも解るようにワイン自体が酸性の溶液だと考えられます。

記事には、熟成されたワインと同じ味になる理由として水分子とアルコール(エタノール分子です)の混ざり具合だと云っています。 年代物のワインが美味しいのは樽の中で熟成することで、水分子とエタノール分子がより均一になる為だと云うことです。
報告されている電気分解法は、エタノール分子のまわりの水分子の配置を変化させる効果があり、エタノール分子の水和状態がよりよいものになると云っています。 要するに電気分解することで、良く混ざるということですね。

正直、電気化学は全くの素人なので、ワインの中でどんなことが起こるのか解りません。 しかし、ワインが美味しくなるのは事実のようで、この電気分解装置をイタリアに持ち込んだ際に識者がその味の変化に驚いたそうです。
どうしてワインが美味しくなったのか、電気分解によってエタノール分子の水和環境に変化が起こるということが一般的に考えられるのか。 コメント等頂けますと嬉しいです。 もちろん、この記事では触れられていないだけで学術論文として提出されている可能性が高いわけですが。
直感的には電気分解を行うとワインのpHに変化が起こると思います。 これが味に影響を与える可能性もありそうですね。

個人的には、美味しいワインがリーズナブルな価格で供給されることは大歓迎です。 しかし、それと同時に何が起こっているのか、そのメカニズムを探求することも忘れてはならないと思います。

アスベスト無害化に新技術 フロン混ぜ加熱、別の物質に

アスベスト無害化に新技術 フロン混ぜ加熱、別の物質に

建材に使われ、発がん性が指摘されるアスベスト(石綿)を従来よりも低い温度で加熱して無害化する技術を、群馬高専=前橋市=の小島昭教授(物質工学)らが開発した。アスベストに、オゾン層を破壊する有害物質フロンを混合させる方法で、「毒をもって毒を制す」という触れ込みだ。埋め立てより低額で処理ができるといい、アスベストの現存量を減らせそうだ。

現在、アスベスト(石綿)製品を製造していた工場で、飛散した粉じんを吸い込んで中皮腫などになったとして話題になっているアスベストですが、このアスベストを低コストで無毒化する方法を開発したという報告です。

これまでアスベストを無毒化するためには1000℃以上の高温や電気分解などコストがかかっていました。 そのため、一部はそのまま埋め立てに使われたりしていて地上に出てしまったときの影響が問題視されたりもしているようです。
この報告の方法では、「悪者」として有名なアスベストとフロンを混合して700℃に加熱することで両者をいっぺんに無毒化することができる技術と云うことで、コストも埋め立てるよりも安くすむのではないかと期待されているようです。

このアスベスト+フロン融解物を再利用しようという動きもあるようで、それができれば素晴らしいですね。 しかし、現時点での大きな問題は今現在建築物につかわれているアスベストの処理ではないかと思います。 小学校の頃、古い建物だったので廊下にアスベストが露出していると思われるような所があったのを良く覚えています。 ちょうどそのころアスベストが有害だということがマスコミで取り上げられていたんですね。 その程度のもので中皮腫などの病気になるのかどうかは解りませんが、たくさんの建物で使われていると思います。 こういったアスベストをどうやって取り除いていくのか、または被害が無いようにメンテナンスしていくのかが大きな課題です。 この報告が何らかのカギになれば良いのですが。

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