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中国語を習得するのに適した遺伝子型があった。

Genes may help people learn Chinese

All babies can grow up speaking any language, but now researchers have uncovered evidence that genes may in fact play a part in learning so-called “tonal languages”, such as Chinese.

赤ん坊は成長とともにどんな言葉でも話せるようになる。研究者らはある遺伝子が中国語のような音調言語の習得に関連する遺伝子があることを突き止めた。

遺伝子と言語の関係についての新しい知見に関する報告です。

中国語は音程によって単語の意味が大きく変わる言葉で、このような言葉を「音調言語」と呼ぶのだそうです。音調言語というと耳慣れない言葉ですが、中国語にある四声がそれを示しているといえばわかる方も多いかもしれません。「まあ」という発音に4つあるというアレです。

中国語がアクセントによって大きく意味が異なってしまうという例えに、

ある英語のネイティブスピーカが中国語で「お母さんは元気ですか?」と尋ねたら「おたくの馬はしあわせにくらしてますか?」と聞こえてしまう

というのがあるそうです。中国語で言うわけですからよく似ているのでしょうが、全然変わってしまうのですね。もっとも聞く方が中国語ネイティブなら文脈で判断してくれるでしょうが。

さて、このようにアクセントが難しい言葉を話す人とそうでない英語のようなある程度アクセントに寛容な言語を話す人のあいだで遺伝的な違いがあるかどうかをエジンバラ大学のDan DediuとRobert Laddが調査、報告をしています。

その結果、2つの遺伝子、ASPM遺伝子とMicrocephalin遺伝子、に違いが見いだされました。これらは比較的新しく分化した遺伝子で脳の発達に関係しているようです。
しかし、脳の発達時にこれらの遺伝子がどのように働いているのかは難しくて、まだわからないようです。でも解剖学的には音調言語の習得が得意な英語圏の人間と習得が困難な人では脳の構造が異なることがすでに知られているそうです。

それはそれで興味深いのですが、問題はこの遺伝的な差が種として生き残るため、つまり自然淘汰に対して有利に働いたのかという点だと研究者は考えているようです。
これには2つの説があり、ひとつは自然淘汰についてはほとんど関係ない。むしろどのような変異を遺伝子に持っているかが文化や社会構造に差をもたらしたのではないかとする説。
もう一つは音調言語のような音は難しいが言語としての構造はシンプルな言語を採用することで幼い頃に言語をより速く習得できるというメリットがあり、これは自然淘汰について有利に働くのではないかという説があるようです。

人間が言語を習得する過程で脳の構造が大切なことは直感的に理解できますが、言語の体系によって遺伝的な差が生まれていることは、ものすごく興味深いことです。脳の使い方にフィットした進化をしているということですから、言語を使うようになってからも人間が進化しているということを実感できますね。これはちょっと刺激的ではないでしょうか。

また、人間が自然淘汰と戦った歴史があるかもしれないという議論もまた、刺激的で面白いのではないかと思います。

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